ネパールの陰

2015年10月21日

国土政策研究会

会長 岩井國臣



NHKの「女神の生きる天空の都市」という番組を見た。女神の生きる天空の都市とはカトマンズのことである。これを見て、確かにカトマンズの女性は家族や親戚あるいは地域の人びとに祝福されて幸せな人生を送っている。

確かに、カトマンズは、「女神と生きる天空の都市」である。しかし、そのような女神の力の及ばない山間僻地があるのも事実である。したがって、そういう僻地では、児童婚が行なわれていて、神の力が無いに等しい。 児童婚はネパールの僻地ではよく見られる悪しき伝統的な慣習である。ネワール人社会であるカガティ村はこうした慣習が見られることでよく知られている。しかし、児童婚は世界的な問題であって、国連でも問題視し始めた。

児童婚は、世界各地でいまだに残っている悪しき慣習である。年齢が10歳から15歳ぐらいのうら若き少女たちが結婚とはどんなものなのかもわからないまま、土地の風習に従って結婚させられていく現状を変えなければならない。

児童婚の問題は大変難しい問題で、これを根本的に解決することは国連でもできないかもしれない。ではどうすれば良いか?


発展途上国の都市にも立派な寺院がある。しかし、山間僻地には都市に祀られている神の力が及ばない。もちろん、山間僻地にもその土地の神様はいる。しかし、立派な僧侶がいるわけではない。それが一番の問題なのである。

貧困地域においては、ある程度の力はあるにしても、その力だけで寺院を創建することは難しいだろう。どうしても団体本部からの支援が必要だが、寺院が創建されれば、さまざまな宗教活動が行えるようになる。定期的な宗教儀式が行われるようになるし、若い僧侶を育てる学校もできるだろうし、虐げられた女性の駆け込み寺もできるだろう。その他に、私がもっとも期待するのは、その地域に宮沢賢治のような慈悲深い人が出てくることだ。その可能性は十分ある。

宇宙のリズムを感じることのできる宮沢賢治のような人とは熱心な祈りの人であって、慈悲深い人である。そのような人が出てくれば、貧困地域における児童婚ならびに女の子に対する虐めは少しずつ減っていくのではないか。祈りの地域、それが理想のコミュニティーである。理想のコミュニティーでは、女の子に対する虐めだけでなく、あらゆる虐めがない。そういう理想のコミュニティーを作るには、どうしても寺院が必要で、寺院はできるだけ多くの信者を獲得しなければならない。

ネパールで典型的に見られるような児童婚の悲劇を無くすには、やはり宗教の力、僧侶の力が必要だと観点から、次の「ネパールの陰」という論考をかいた。

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/nepakage.pdf





前回までの目次

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/index00.html






なお、一連の電子書籍を出版した2012年以前のWhat’sNewは、

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/huruiWN.html