故郷論の加筆修正

平成30年6月23日

国土政策研究会

顧問 岩井國臣



ニーチェは、当時のキリスト教団体を含むキリスト教の価値観と戦い、人間の尊厳を取り戻そうと悪戦苦闘した大哲学者であるが、東洋の神に憧れを持ちつつも、結局は神を信じなかった人である。ニーチェは、ニヒリズムに陥ると人間の尊厳はなくなるとして、ニヒリズムの何たるかを哲学的に深く考えたが、神を信じることができなかったので、結局は発狂して狂い死にしてしまう。神は存在するのか存在しないのか? そのことが大きな哲学の課題になっていたが、その後、ホワイトヘッドは神の存在を哲学的に明らかにした。さらに後年になって、ハイデッガーは、神の存在する(「神とのインターフェース」の多い)「故郷喪失」こそニヒリズムに陥る原因であると、哲学的思考を深めた人である。以上のことは、私の「故郷論」に書いたが、故郷は、実際の故郷のみならず、心の故郷も含めて、ただ単に懐かしいという思いを抱かせるものにとどまらず、哲学的意味を持ったものであり、絶対に守りとおしていかなければならなものである。


そのためには、地域のやるべきことと国がやるべきことがある。

新たな「ふるさと創生」を考える上で、林業の再生と水田農業の再生は二つの大きな柱かと思う。林業のあり方については、梶山恵司の「日本林業はよみがえる」(2011/1月、日本経済新聞出版社)が具体的な課題を明確にしているかと思う。

日本林業のあり方: http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/ringyouno.pdf


生源寺真一(元東京大学農学部教授)は、「日本の農業の真実」((2008年1月、岩波書店)のなかで、『ひとことで農業政策といっても、その範囲は実に広い。しかし、日本農業最大の問題は水田農業にある」と述べ、水田農業のあり方を的確に論じている。

水田農業のあり方:  http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/suidenno.pdf


それらを基にして、この度、私の「故郷論」を加筆修正した。


政治の役割および行政の役割の重要性は絶大である。国は、梶山恵司の「日本林業はよみがえる」と生源寺真一の「日本の農業の真実」にしたがって、日本林業の再生、水田農業の再生、地域再生のために全力を尽くすべきである。



前回までの目次

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/index00.html



なお、一連の電子書籍を出版した2012年以前のWhat’sNewは、

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/huruiWN.html