[No12] 

日光の陰・常行堂

 

 

 天台宗の「裏戸(うらど)の神」は魔多羅神(まだらじん)である。秘仏であるの、一般には見ることができない。一般には掛け軸でその様子を知ることができるのみである。

 

 

鼓を持ち、歓喜躍動たる姿の魔多羅神と二童子像。

頭上に北斗七星を配している。

 

左の童子・爾子多(にした)は

シシリシニ、シシリシと歌う。

右の童子・丁令多(ていれいた)は

ソソロソニ、ソソロソと歌う。

 

これは殊勝の本尊である

生死や煩悩の極致を行ずる

姿を舞い歌うのである。

 

 この絵の解釈はいろいろとあるようであるが、魔多羅神(まだらじん)の何たるかは、中沢新一の見解が正しいと考えるので、それと異なる説明はいたずらに混乱を招くので、ここではこの絵の解説はあえてしないこととしたい。詳しく知りたい方は、「天台密教の本」(1998年1月、学習研究社)をご覧いただきたい。

 

 冒頭に述べたように、天台宗の「裏戸(うらど)の神」は魔多羅神(まだらじん)である。秘仏であるの、一般には見ることができない。しかし、山本ひろ子の「異神」(1998年3月、平凡社)に掲載されている写真があるので、それを紹介することとしたい。彼女は、学問的研究のために、特別に撮影を許されたのであろう。

 

 

 これは比叡山・西塔の常行堂の魔多羅(まだらじん)である。本堂の裏に小さな祠があって、そのなかに魔多羅神は祀られている。御本尊に対して「裏戸(うらど)の神」という。

 

 日光の常行堂にも魔多羅(まだらじん)は祀られている。私が出かけたときは、あいにく中にお詣りすることができなく、外から常行堂を拝観するだけであったが、一応、報告をしておきたい。

 

 まえに常行堂の場所は確認できているので、朝の暗いうちに東京を出て、日光の駅からタクシーを飛ばして、二荒山(ふたらさん)神社の前で降りる。

 

 降りたところがもう常行堂である。朝の柔らかい光に映える常行堂。

 天海のお墓をお詣りするということで、常行堂の裏道を行くのだが、

入場料を払って、

法華堂との渡り廊下から奥に入っていく。 

 

 これは常行堂から法華堂を見た写真。

これは逆。

向こうに常行堂が見える。

 

 あれが裏戸(うらど)である。 

 

実際は、この日光の常行堂の場合、

法華堂との関係を考慮し法華堂との渡り廊下に近いところに、

魔多羅(まだらじん)が祀られているそうだが、

一応、

裏戸(うらど)を近くからクローズアップしておこう!

 

天海上人の墓がある慈眼堂につづく道・・・

延命坂が見える。

 

後ろを振り返り振り返りして ・・・・

延命坂を登っていく。

 

 

日光の陰・常行堂はやはり裏から見るのが美しい!

 

 

 

右衛門の泣き地蔵。

亀石功徳水。

 

もうすぐ慈眼堂だ!

 

 今日はここまで。慈眼堂は・・・、いずれまた天海について報告する折にでも紹介することにしたい。今日は、日光の陰・常行堂の・・・それも裏の雰囲気を味わってもらいたい。良い雰囲気ではありませんか。

 

 

それでは次回は・・・、いよいよ

仏教哲学である本覚論の「後戸(うしろど)」の神

 「摩多羅(またら)神」について勉強するときが来た!

ここをクリックして下さい!

 


 総目次に戻る!