エリアマップ私市円山古墳河口部毛原黒谷浦島神社洪水に備えた家明智藪日本の鬼の交流博物館雲原
由良川・中流域を行く

福知山盆地(京都府)
「綾部市・福知山市・加佐郡大江町」

※2006年1月、大江町は福知山市と合併。福知山市となった。(2006.3 記)

【アクセス】
 福知山市  綾部市
京都駅から JR山陰本線特急
「綾部」約1時間 
「福知山」約1時間15分 
「大江町」(福知山乗換) 約1時間40分

大阪駅から
JR福知山線特急
「綾部」約1時間50分 
「福知山」約1時間30分
「大江町」(福知山乗換)1時間30分

京都府美山町杉尾峠から深い渓谷を走り下った由良川は、綾部市・福知山市がある福 知山盆地に至って おだやかな中流域の表情を見せはじめる。豊かな河畔林に縁取られ、ゆるやかに起伏する丹波の山並みを縫って流れる由良川の流域面 積は京都府の約40%を占める。

水豊かにして土の匂いが濃い流域は、川をたどった古代文明の発展ぶりを今に伝える古墳密集地で、2000年も前から稲作が行われていた。江戸時代の西廻航路整備に伴って盛んになった舟運と共に、古くから発達した街道は日本海と京都・瀬戸内海を結ぶ物資輸送・文化交流の動脈だった。近代経済を担った養蚕・製糸産業も、由良川の恵み抜きには語れない。

 

河畔林 洪水水位標 綾部井堰
河畔林
由良川を特徴づけるのが連続する河畔林。流勢をそぎ侵食を防ぐ一方で、水を堰き止め溢れさせる恐れがあるとも。

洪水水位標
恵みの川は、時として恐ろしい暴れ川となる。各所にある洪水水位 標が生々しい記憶をとどめる。

綾部井堰(綾部市)
江戸時代以前につくられ、今も230ヘクタールの田畑を潤す現役。蚕糸業の発展もこの水有ったればこそ。

霧 湧き水 瓦 街並み

流域には霧がよく発生する。川霧や盆地霧の冷却・保温効果 が丹波の美味しい作物を育てる。三岳山や大江山は雲海の名所。
湧水「テンヤの水」(福知山市)
味の良い伏流水が豊富な由良川。テンヤはトコロテンを冷やしたことに由来する。別 名「不涸の清水」。

とにかく瓦屋根の家が多い。重厚にして品格あり。魔除けの要素もある鬼瓦をズーム。
街並(福知山市)
古くからの家々が後から出来た堤防と一体となった街並。軒先にはちゃんと河川占用許可証が。

デポチン 沈下橋 円山古墳 浦島神社
デボチン(福知山市)
昭和初期まで舟運が利用されていた下船戸口に残る舟の係留用台場。人々がつけた愛称は「おでこ」の意。
沈下橋(もぐり橋)
水面に近く欄干も無いので増水時は水没し障害物が引っかかりにくい。労力・お金をかけず川と共生した先人の知恵。
私市(さきいち)円山古墳(綾部市)
山城と思いきや、開発で約1500年前の王の墓と判明。斜面 に由良川の石が敷き詰められていた。眼下に広がるは福知山盆地。  
浦島神社(福知山市)
出水から守ろうという氏子達の思い入れか。社は盛り土した堤で囲まれていた。奥の 「お沼」は竜宮につながり願いは乙姫様に届く。特に日照りに霊験あらたか。

河口まで35キロの小旅行

由良の戸霧が濃い。空を見上げても今朝の天気は不明。「丹波の朝霧晴れたら四つ(午前10時)」のことわざもあるのだ。由良川の旅立ちを見届けようと日本海へと向う。ぽこぽこと連続する小山が川にせまり、民家はその中腹に、あるいは限られた平地に一列に建ち並んでいる。河川敷のほとんどが田んぼや畑。由良川の水がつくり育てた肥沃な田園、自然堤防だ。谷幅狭く、川と共にくねる道は河口に向って下るというより、山奥に向っているかのよう。あれ、ヨットハーバーがこんなところに、と思っていたら、あっけなく海が姿を現した。

由良の門(右写真)
河口の左右岸から白い砂州がせり出している由良の門(と)。季節で幅が変化するとはいえ、あれだけの大河が、ひょうたんの口のように狭まって海にそそいでいるのだ。潮は川へと遡ろうとし、川は海を目指す。渦巻き、逆流し、攻防は果 てしない。

寄り道スナップ

大川神社 煙突 港十二社 神崎海岸
大川神社(舞鶴市)
流域で最も由緒ある平安初期の建立。春の祭事「お旅」では、本殿から正面 にある御旅所まで御神輿が国道を渡って行幸する。「飲まなきゃ担げない」ほど重くて立派な御神輿だそうだ。境内の荒木邸は築3、400年以上の茅葺旧家。
神崎コンクリート株式会社跡(舞鶴市)
明治30年頃から昭和33年まで赤れんがを製造していたホフマン式輪窯が残る工場跡。立入禁止だが、「ガイドブックに載っていない風景」と、レンガ造りの煙突が人を呼ぶ。
赤煉瓦倶楽部舞鶴のホームページ
湊十二社(舞鶴市)
かつての日本海航路の基地、由良湊の船主や船頭が安全祈願を行った社。本殿内、江戸時代の和船は舞鶴市指定文化財。トイレは神崎コンクリート創始者が寄贈したレンガ造り。
神崎海岸(舞鶴市)
専業漁業者は一軒だけになり、日帰り客が増え民宿も三軒を残すだけ。気張ってやっていたが、もうあきまへん。と道を聞いたおばさん。夏はにぎわうそうだが。

 

参考資料
「由良川風土記」国土交通省近畿地方整備局福知山河川国道事務所
「綾部用水」21世紀農業農村整備企画会議中丹ブロック

由良川を行く由良川に生きる由良川・ニューライフ由良川・土産話身体検査

pick up 川