タイトル: 651 . 改革すべきは財政支出の中味
6/14の日経新聞の経済教室に大阪大学教授の小野善康さんの勇気ある発言が載っていた。国債つまり国の借金は次世代の負担にならないということだが、しばらく小野教授の意見を聞いてもらいたい。
小泉内閣は「革命断行」を旗印に驚異的な支持率を記録している。その理由は、多くの人々が経済と財政の現状を次のように認識しているからであろう。
バブル崩壊後、大量の国債を発行して、あまり効果のない景気対策を続けた。これはいつか償還(返済)しなければならないから、国民負担が増大し、ほうっておけば次世代にまで多大な負担を残す。今取り組むべきは発行額の削減である。そのためにはかなりの痛みを覚悟しても公共事業を極力削る。財政支出を抑制せよというものである。これについては野党もほとんど同意見のようで、小泉政権への追求は改革の内容よりも、その実行力を正すものばかりである。しかし、こうした負担の理解が誤りで実際には負担はないのなら、国民はなんのために痛みを強いられるのかわからない。しかもその痛みの激しさは、数年前に橋本龍太郎政権の緊縮財政で経験した通りである。
次世代負担とは親の付けを子どもが払うというものである。それはそうだが、それで本当に子どもの負担になるかといえば、そうとは限らない。
世の中で一般にいわれている「666兆円というこの大借金を子どもや孫につけ回しするな。」という言い方は間違いであるということである。
一般に借金をしてそれを何に使うかが問題で、もしそれによって新たな利益が生まれて、利子を支払ってもなおかつ余りあるということであれば、その借金は生きてくる。
問題は借金をすることによって生まれ出る利益というものがどれほどのものかによる、ということが私の考えである。
この教授と若干考え方が違うかもしれないが、言わんとするところは同じである。
小野教授は雇用効果に着目し、私はストック効果に着目しているのだが、要は、公共事業の雇用効果なりストック効果というものをどう考えるかということである。