会津高田ではユースホステルに泊まった。そのいきさつはこうである。
明日の行程を考え今晩は会津高田の駅前に泊まろうと思い、ともかく会津若松からバスに乗って会津高田まで行った。ところが、会津高田の駅前という のはほとんど何もなく、旅館なんてものはもちろんない。会津若松行きの列車やバスは相当待たなくてはならない。さて困ったものだといささか不安になりなが らふと駅の待ち合い室の壁を見ると、会津野ユースホステルの案内が目にとびこんできた。さっそく携帯電話で今晩泊れるかどうかを聞いてみたら、本日は空い ているのでどうぞ来て下さいとのことであった。ほっとした。ユースホステルは会員制であるので、泊めていただけるのかどうか心配だったが、空いているので 1000円を余分に払えば泊めていただけるとのことである。聞いた道順にしたがって30分ほど歩いていけばいい。そうは思いつつも、真っ暗な田舎道を歩い ていると、だんだんと不安になる。何だか30分が長くて、途中、集落らしいところに入ってもあるはずの案内板が見当たらないし、だんだんと心配になってき た。携帯電話をかける。そうしたら、「今あなたのいるのは寺崎という集落だが、私のユースホステルはそのはずれにある。もう少し歩いて下さい。」とのこと で・・・・、あとは無事にたどり着いた。
知らないところで、真っ暗の中、一人旅はやはり不安なものだ。しかし、あとで思うと、そういう不安な経験が大切なようである。山の単独行もそうで ある。不安な思いとか苦しい思いとかがあとで良い思い出になっている。であるから、旅をしながら不安や苦しみを味わうことがどうも必要なことのようであ る。楽な旅ばかりが旅ではない。
私はユースホステルに泊まった経験がまったくないが、今度、会津高田で泊まってみて、こんなに良い制度があったのかと感心させられた。会津野ユースホステルは、長谷川洋一さんと奥さんの美穂さんの二人でやっておら れる。忙しい時はヘルパーさんが手伝ってくれるとしても、二人の経営はなかなか大変ではないかという気もするが、お二人はイキイキとやっておられる。その ような印象を受けた。うれしいことである。
食事もけっこううまいし、酒もうまかった。近くの温泉への送迎サービスもあるようだが、私が何よりも良いと感じたのは、夜の9時半から、宿泊者の うち希望者に近くの観光案内をしてくれることである。当然宿泊者とホストとの間にそれなりの会話があるし、宿泊者同士の会話も場合によっては行なわれる。 きわめて家族的な雰囲気である。こういう雰囲気は普通の旅館やホテルでは到底味わえないのではなかろうか。部屋も風呂もけっこう立派であった。こういう ユースホステルは、今後ドンドン増えて欲しいと思う。そのためには、やはり、長期の連続休暇がもっと容易にとれるように休暇制度の改正が何よりも急がれな くてはならないのではなかろうか。





さあ、それではゆっくり飯を食って、