あこがれの会津

 

 

 森元総理は神の国発言で国民の失笑を買った。小泉総理は靖国神社問題で国民の失笑を買った。そして、福田官房長官を中心に検討された戦没者追悼施設の構想もまた国民の失笑を買う結果となってしまった。この構想が実現する見込みはほとんどない。構想が未熟で失笑のしろものであったからだ。

 イラクへの自衛隊派遣問題でアメリカを応援することは当然として、ゴッドの名のもとで力の政策を推し進めようとする今のアメリカのやり方ではもはや世界はやっていけない。さらに言えば、心を切り離した形の現代科学ではもはや世界はやっていけない。そういうことも最近つとに言われるようになった。

 

 靖国神社問題はどうすればよいのか。又、世界平和のためにわが国はどうすればよいのか。わが国は、わが国らしく、わが国の歴史と伝統・文化にもとづいて、新しい文明を創っていかなければならないのではなかろうか。新しい文明・・・。その基本的な思想が定まらないかぎり今の混沌は続かざるを得ないのではないか。

 新しい文明・・・それは、当然、これからの新しい哲学に裏打ちされたものでなければならない。新しい哲学・・・、それは、多分、中沢新一の「モノとの同盟」であろう。キーワードは「スピリット」だ。

 わが国の「伝統」、正確にいえばわが国の歴史と伝統・文化ということだが、わが国の「伝統」にもとづいて、「スピリットの世界」を創っていかなければならない。しかし、わが国の「伝統」が「スピリットの世界」にあることははたして本当か。それが今私のいちばん問題とする問題だ。問題の核心部分なのである。

 わが国が「神の国」であることをいうだけでは不十分である。さらに、わが国が「神仏習合」の国であることを言うだけでは不十分である。「神仏習合」の源流を訪ね、わが国が「神々の国」である・・・その本質的なところに迫っていかなければならない。それが「スピリット」だ。

 

 

 さあ、徳一を訪ねて会津に行こう。あこがれの会津に行こう。会津は「仏の国」である。会津は「神々の国」である。しかし、私は、会津は何よりも「スピリットの国」であると思う。会津を皮切りに始める…これからの旅・・・「スピリットを訪ねて」という私の気楽な旅で、少しでもスピリットのイメージが定まればいい。それが「劇場国家にっぽん」のバックボーンとなってゆくだろう。

 

 森元総理の神の国発言も小泉総理の靖国参拝問題も福田官房長の戦没者追悼施設構想も「劇場国家にっぽん」とはおおよそ無縁のものである。「劇場国家にっぽん」は「スピリットの世界」である。神道も仏教も大事である。そして多神教大いに結構。神仏習合大いに結構。キリスト教も結構だし、イスラム教も結構だ。何んでもありの世界・・・。「スピリットの世界」とはそういうものだ。道祖神もいればお地蔵さんもいる。日光東照宮にはマダラ神という変な神様もいる。なんだかごちゃごちゃ・・・それがわが国の伝統・文化である。三峯神社の節分ではないけれど、ごもっとも。ごもっとも。

 

 

 そういうわが国の伝統・文化は農山漁村にまだ色濃く残っている。これを守らなければならない。世界のためにだ。私はわが国だけのことを言っているのではない。わが国の「伝統」は、世界平和のために守らなければならないのだ。わが国において、「モノとの同盟」を如何に実行できるか。その実践が大問題なのだが・・・・、可能性はある。その鍵は大野川の河童が握っている。大野川の河童は、中沢哲学にしたがって、地域づくり、川づくり、森づくりなどの全国ネットワークをつくろうとしている。Juuu-Netのことだ。

 

 都市に生活する人びとよ、農山漁村に行って感性を養おう!セカンドハウスを是非農山漁村に作って、田舎暮らしを体験しよう。そして大いにお金を田舎に落として欲しい。お年よりは自給自足的な田舎暮らしがいい。安く生活しながら、美しい自然と伝統・文化と十分ひびき合えるからだ。宇宙とのひびき合い、それはまさに生きる喜びである。

 

 そして、農山漁村の人びとよ、自然を大切にし、歴史と伝統・文化に生きよう。特別のことは要らない。そのまま・・・、ありのまま。祖先から引き継いでやってきたそのままのことをありのままやっていけばいい。それがお客さんをもてなすことになる。ビジター産業を育成することになる。これからの時代、わが国の農山漁村にとってビジター産業こそリーディング産業だ。その主役、それが農山漁村に生きる人々だ。歴史と伝統・文化に生きる人びとだ。

 

 そして、最後に、Juuu-Netの仲間よ、都会の人々が田舎暮らしを体験できるように、多くの旅人が田舎に出かけ得るように、農山漁村に暮らす人々がイキイキと生きていけるように、さまざまな舞台装置をつくるとしよう。森づくり、川づくり、地域づくり、セカンドハウスやクラインガルテン、それにエコミュージアムなどをつくりながら、ビジター産業の育成に大いに力を貸すとしよう。いうなれば地域全体が伝統・文化にもとづく「モノづくり博物館」だ。キーワードは「スピリット」。それは「モノとの同盟」であり・・・、ボランタリー経済の世界、贈与経済の世界をつくることである。

 

 

 

さあ、それではいよいよ

あこがれの会津に参ろうか!

参ろう!参ろう!