

これも先に述べたように、源信は、そのころ比叡山は横川(よかわ)で天台宗座主・良源について学んでいた。その道場が恵心院(えしんいん)である。 したがって、源信のことを、横川(よかわ)僧都(そうず)とも恵心(えしん)僧都(そうず)ともいうのである。恵心僧都・源信は、985年、「往生要集」 を著わし、現世の悪や浄土の美や地獄のおそろしいありさまを具体的に描きだし、浄行三昧念仏を唱えることにより、人々に極楽浄土の往生をすすめ、浄土教発 展の基礎を確立した。その源信ゆかりの寺が宇治の恵心院である。そしてその恵心院のあたり・・・宇治川の河畔に・・・・宇治十帖の舞台・・・・浮舟(うき ふね)の住まいが設定された。
・・・・という訳で、浮舟(うきふね)を偲ぶには、宇治の恵心院を訪れるのがいちばん良い。
恵心院は平等院とは反対の東側の山ぎわにある。宇治神社の近くであるが、宇治神社からは少し奥まったところなので、訪れる人の少ない静かな寺であ る。本堂は立派である。本堂には平安時代後期の木造十一面観音立像が安置されているというが、写真を撮ることは適わない。葵の御紋が見えるのは、春日の局が・・・・、幼君竹千代、のちの徳川三代将軍 家光のために安穏祈願をこめた・・・徳川家ゆかりの寺であるからであろうか。護摩を焚くところがあったりして一種独特の雰囲気がある。本堂 から庭を見る。草花が多く楽しい庭である。ちょうど紫陽花がきれいであった。
何がお祭りしてあるやら説明がないので判らないが小さな祠があり、なかなかいい雰囲気である。後ろ髪を引かれながら山門を後にする。山門を出たところに大師堂があるの は、空海開基によるなごりであろうか。参道を下っていく。

すぐに宇治神社の前の橋だ。渡れば平等院だが、平等院から東山を見る景色は誠に美しい。是非こ のアングルから景色を楽しんでもらいたい。

比叡山は横川の恵心院は、
http://www.kuniomi.gr.jp/togen/iwai/yokawa.html