太田の沢のカキツバタ

 

カキツバタは野生の花としてはきわめて大きく、

都の周辺にも良く生えていたようだ。

歌に詠まれ、屏風などにも描かれ、

親しまれてきた。

太田の沢(北区上賀茂・太田神社)の群落は

国指定の天然記念物で、花は紫の一色。

水生植物群が天然記念物の深泥が池(太田の沢から歩いて10分)にも

たくさん自生する。こちらは白い花。

 

能「杜若(かきつばた)」も、この時期によく上演される。

美しい杜若の花の精が在原業平を讃え、

草木国土がみんな成仏すると舞う。自然賛歌の能舞台である。

 

 

 

いずれがアヤメかカキツバタ。

アヤメは花びらに綾の目があり、

葉っぱも細く、陸地に咲く。

カキツバタは、湿地に咲き、少しふっくらしている。

花菖蒲は、

鑑賞用として特に品種改良したものであり、

同じアヤメ科である。

 

生け花の世界では、

カキツバタが一番格が上である。

 

 

これはカキツバタである。

 

 

京都の家にも咲いているが、

これはドイツアヤメである。

 

先に、「平安遷都を訪ねて 」で申し上げたように、 我が国の姿(かたち)を探し求めて私の旅は始まっている。旅をしながら考えていけば少しはこの国の姿(かたち)が見えてくるだろうというわけだ。そんな想 いから少しづつ京都を紹介している。あまり有名ではないが、歴史的に大事なところを…、そして文化的に大事なところを・・・・。いろんなところへ旅に出て 感じたままをできるだけ紹介していきたいと考えているが、やはり京都が中心にならざるを得ない。京都は私の故郷だし、我が国文化の故郷であるからだ。しば らくは京都の旅を続けたい。この「太田の沢のカキツバタ」が今後「この国の姿(かたち)」とどういう脈絡をもっていくのか自分にもよくは判らないが、とも かく旅を続けよう。

 

とりあえずは、能「杜若(かきつばた)」を見てみたい。