国連主義の破綻

 

 

 国連をはじめ世界の人びとの多くは、アメリカの傲慢さに、当然、怒っている。アメリカはケシカラン!・・・・・私もそう思う。しかしながら、そういう国際世論でアメリカの力の政策を変えることができるのか。アメリカの傲慢さを改めることができるのか。平和運動や反米運動のうねりによって傲慢なアメリカを改心さすことができるのか。そこが大問題なのである。

 

 日高義樹によれば(「ワシントン発緊急レポート、世界大変動が始まった」、2002年11月、徳間書店)、ネオコンなどタカ派の人々を中心として、アメリカの多くの人々は、国連をまったく信用しておらず、アジア、アフリカ諸国に乗っ取られたと思っているのだそうだ。日高は言っている。『 事実、今や国連は信用されるべき国際機関というよりは、アジア、アフリカの一部といったほうがよいほどだ。 』

 

それでは、日高義樹の見解を聞いてみよう。良い悪いは別として、アメリカの傲慢さはそう簡単に変わらないことが理解できるだろう。

 

 『 私が実際に国連を取材したのはカーター政権の時代であり、ずいぶん昔のことであったが、その当時ですら、すでにアジア、アフリカの77カ国というグループが国連総会をほぼ完全に牛耳っていた。アジア、アフリカ77カ国以外の国が何らかの主張をしても、ほとんど通らなかった。

 こうしたアジア、アフリカ77カ国メンバーは、安全保障理事会が欧米中心の常任理事国の手に独占されてしまっており、貧しいアジア、アフリカの国々を締め出してしまっていることへの報復を行なっているかのようだった。

 現在の国連は、事務総長がアフリカの国に歴代独占されてしまっており、まるでアジア、アフリカ委員会とでもいうべき組織になってしまっている。こうした状況に対して、先のクリントン政権は、懐柔策に出て、アジア、アフリカ諸国の協力を得ようと笑顔を振り撒き、援助を与えてきた。

 しかしながらブッシュ政権は、そうした政策を取らず、正面からアジア、アフリカグループと対決する姿勢を示している。今やブッシュ政権の新しい政策のもとで、国連はその力を失いつつあり、勢力維持を狙う指導者たちはいやいやながらブッシュ政権への協力を強いられている。

 2002年秋、国連はイラクに核兵器製造施設の無条件査察を求めることを決め、アメリカ政府の要求に近づいたかに見える。しかしながら国連の核兵器査察委員会そのものが反米的、ないしはアラブ派であり、国連はイラクの核兵器をチェックする気はないというのが、世界の常識である。

 アメリカは、世界中が束になってかかってきたとしてもアメリカには勝てない、アメリカは<力>を背景に好きなことをできる、思っている。 』

 

 すごいですね!いやあ、アメリカという国はまったく傲慢だ!私も、ケシカランと思う。ケシカランのだが、もう一度言う。国際世論でアメリカの力の政策を変えることができるのか。アメリカの傲慢さを改めることができるのか。平和運動や反米運動のうねりによって傲慢なアメリカを改心さすことができるのか。そこが大問題なのである。

 

 次へ!

 

Iwai-Kuniomi