泰山府君について

 

泰山府君(たいざんふくん)は、中国五岳の筆頭・東岳・泰山(とうがくたいざん)の神である が、・・・・・中国では特別の響きを持つ神である。道教では特別の響きを持つ極めて重要な神である。その泰山府君(たいざんふくん)は、我が国でも、深い信仰を集めている。先に紹介したように、赤山大明神は、泰山府君 (たいざんふくん)のことである。

 

陰陽道でも泰山府君(たいざんふくん)はお馴染みの神である。泰山府君祭(たいざんふくんさい)とい う陰陽道を代表する祭りは、安部晴明が始めたものであるが、現在はほとんど民間には伝わっていない。もっぱら宮中で執り行われる朝廷独占の秘祭であったの だ。

 

人の命は、魂とともに、泰山府君(たいざんふくん)が司るといわれている。そのため、天皇は、国家を 始め臣民を護るために、或いは自らの長寿のために、泰山府君祭(たいざんふくんさい)を奉祭(ほうさい)したのであるが、残念ながらその様子を私たちは見 ることができない。

その修法には、まず、宗源壇(そうげんだん)、灑水壇(れいすいだん)、太極壇(たいきょくだん)、 興与壇(こうよだん)の社壇を設け、天地陰陽五行の祭式を行ない、千秋万歳(せんしゅうばんざい)を祈祷し、祭文(さいもん)を唱え、秘符(ひふ)、鎮札 (ちんさつ)が駆使された。福井県は名田庄村にある天社土御門神道本庁で、執り行われている祭祀(さいし)にその原形を見ることができるといわれている。

 

映画・陰陽師(おんみょうじ)では、晴明が博雅を救うため青音と命の交換を行なう秘術として泰山府君 祭(たいざんふくんさい)が登場している。ひとつの見せ場である。

 

なお、泰山府君(たいざんふくん)は命を司る神として信仰されているため、感覚としては、地獄の閻魔 大王と同一視される向きもある。小野篁(おののたかむら)が珍皇寺(ちんのうじ)及び福生寺の井戸から地獄に出入りして談合していた閻魔大王は、案外、泰 山府君(たいざんふくん)であったのかもしれない。


註:泰山府君(たいざんふくん)については赤山大明神ともいって京都では多くの人の信仰を集めていま す。次を参考にして下さい!

[北嶺の人] [赤山禅院] [赤山大明神]