「後戸」(うしろど)の哲学者

 

 

 中沢新一は、その最新の著書「精霊の王」(2003年11月20日、講談社)の中で、田辺元の哲学を「後戸の哲学」として絶賛をしている。輝かしい光を放っている前面の哲学者はいうまでもなく西田幾多郎である。しかし、田辺元という「後戸の哲学者」がいないと世界を変えるエネルギーは発生しない。世界を変える実践のためには「後戸の哲学者」が不可欠なのである。中沢新一はそう言っている。私は、中沢新一こそこれからの世界をリードする「後戸の哲学者」だと思うが、まあそれはいい。私たちはもう一度「日本哲学」の源流である西田哲学と田辺哲学をしっかり勉強して、中沢新一の「スピリット論」を発展させていかなければならない。

 一昨日(040116)、広島で第四回地域づくりフォーラムが開催されて、私の講演もあった。全貌はのちほどCDで公表される予定になっているのでそれを御覧いただくとして、ここでは、私の講演に関するテキストだけをアップしておきたい。

 講演内容は、そのテキストをもとに喋ったのだが、時間の関係でずいぶんはしょって話をした。詳しくはそのテキストをじっくり読んでいただきたいが、要点は次のとおりである。

 これからの平和や地域づくりを語るには西田哲学と田辺哲学を語らなければならないし、中沢新一の「モノとの同盟」という考え方がいちばん大事で、これからの地域づくりは「スピリット」が立ち現れうるような「場所づくり」でなければならない。一般うけに判りやすくいえば、河童の棲む川づくりとか天狗の棲む森づくりである。トトロの棲む森づくりでも良い。子供のための「脳と身体の学習プログラム」が展開できる場所づくりを全国いたるところにしなければならない。

 さらに大事なことは、地域活充化に関する「後戸の神(スピリット)」は、NPOであるということだ。ということは、公共事業の「後戸の神(スピリット)」もNPOということだが、21世紀の地域づくりはNPOを抜きにして考えられない。もちろん、NPOは心はあっても力(金)はない。反面、企業や行政は力(金)があっても心がない。二つは同盟を結ぶのだ。それがPFI(PPP)だが、PFI(PPP)のエネルギー源、力の源は・・・NPOという・・・「後戸の神(スピリット)」なのである。

 なぜNPOが「後戸の神(スピリット)」になるのか? それはこのテキストを御覧下されば解る筈だ。

 

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Iwai-Kuniomi