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「地域づくり語録」 第三集 <目次> 道くさシステム 今後、ますます地域の人々とのふれあいが大事になってくるだろうと思います。しかも都市と農山村との交流が、基本的に大事になってくるだろうと思います。幹線道路も大事ですが、ふれあいには人間のヒューマンスケールのスピードでないと触れられないと思います。おそらくリズムとも関係してくると思います。人間の生命体としてのリズムでないと出会いは難しいだろうと思います。 私はD.C.W.と言っていますが、Drive and Climing and Walking日本語で言うと「道くさシステム」と言い換えても良いと思いますが、小道があれば入ってみるとか、どこかにパーキングしてその辺を歩き回るとかして道くさをしてゆく。時間的に余裕のある場合は、道すがらを楽しんでいくという、全体としてのシステムを構築したらどうかと思っています。 (1992年6/19道路と社会空間を考える) 両頭裁断 禅の言葉に「両頭裁断して一剣天に依ってすさまじ」というのがあります。長いので私はいつも両頭を断つとか、両頭裁断とかいっております。白か黒か、善か悪かという物のとらえ方を一般的にはするわけですけれども、そういう相対的なものの認識のしかたを戒めた言葉です。善でもないし、悪でもない、善でもあるし、悪でもある。そこでは、個と全体というものの捉え方が大事なのではないかと思います。個のレベルでのリンケージがあるわけです。 中国山地には、共通のテーマがあると思います。もちろん個々の特性というものもなければなりませんが、これを超えて共通のテーマ姓を持ってリンケージしていくということも必要ではないかと思います。 (1991年9/28中国・地域づくり交流会1周年記念大会) 都市と農山村の共存共栄を考える 都市と農村というのは、相対するような感じでとらえられますが、そうではなくてお互いの共存共栄が図れないだろうか。 これからはレジャーとか、リゾートとかいうようなことが国全体としては大きな課題となります。そのために民間の資本をうまく利用しながら大規模なリゾート開発をやるという形態もさることながら、いわゆる農山村型のリゾート開発という形も必要ではないか。 農山村型というのは、自然をそのまま生かし、農山村をそのまま生かして都市との交流を行うようなリゾート、レジャー開発です。自然との触れ合い、町における伝統文化との触れ合いを楽しむという趣旨のものです。 これからは車の時代ですから、都市の人も車に乗りましていろいろなところに出掛けていく。建設省では、派手ではないけれども楽しいルート、自分の好きなルート、というものを一般に公募しています。観光道路というほどのものではないけれども、こういったところが結構いいですよというルートをいくつか選定する。中国地方にそういうネットワークを徐々に広げていければいいと思っています。これは、道路のお話ですが、いってみれば農山村型のレジャー開発の趣旨と同様のネットワークを広めて、都市と農山村との共存共栄に資することができれば、と考えているわけです。 (1992年4/24岡山県備中町視察懇談会) 趣味やイベントを通した交流がコミュニケーションの第一歩 コミュニケーションで大事なことがあります。たとえ価値観の異なるものでも、心の通じ合える、そのための具体的な方法、身につく手段というものがなければコミュニケーションはとれません。要するに、精神論だけではだめということです。 ではコミュニケーションの具体的な方法、身につく手段は何かというと、それは趣味であり、お祭りなどのイベントではないかと考えます。互いに価値観の異なるものであっても、心を通いあわせることができるし、回を重ねるうちに自然に相手を理解しあえるようになるのではないでしょうか。 とにかく積極的にいろいろなイベントに参加することや、日常的にできるだけ共通の趣味を持つことが必要でしょう。いろいろな趣味、サークル活動そして文化活動が、地域活充化を大きく進める鍵になるでしょう。 農山村の人が都市の人と交流し、趣味などを通じてコミュニケーションを深めることができるとすると、おそらく皆さん自身が楽しくなる、いきいきとしてくると思います。趣味の仲間が増えるということは、実に楽しいことです。都市には人間性豊かな人、趣味の豊かな人、おもしろい人がたくさんいます。そういう人たちとできるだけつき合ってもらいたいと思います。そうすれば、皆さんの人生がきっと豊かなものになると確信します。 (1991年9/14・15神戸川流域シンポジウム) 遺跡を生かした地域活性化−歴史公園村 市町村長さんの中には、遺跡を地域活性化に生かしたいという思いを持っておられる方が多い。 文化庁との関係が出てくるわけですが、ある程度地域活性化に結びつけようとなると、ある程度の整備をして、人にある程度来てもらって、そこでいろいろ勉強してもらい、ロマンを感じてもらう、そういうことを考えたい。 遺跡のあるところには、車の2、3台も停められる駐車場もいるでしょうし、遊歩道も作らないといけないでしょうし、ゆっくりできる公園的な整備もいるかもしれない。しかるべき保存を図りながら、それをうまく活用するために整備を行っていく。やっぱり保存と整備と、両立しないといけないのではないかという感じがします。公園緑地行政の中で、歴史公園ということも一部やっております。大きい国営公園では、飛鳥の国営公園があるわけです。 一定の面積を買収して、点在するものを点在するまま整備して、ネットワーク化していく。その中に集落もありますし、田んぼもあります。そういう整備の仕方しかないかなと思っています。私は、そういう意味で「歴史公園村」と言っているのです。 (1989年12/14対談記録) |