薬師寺

やくしじ

 

栃木県河内郡南河内町にあった寺。創建年次は諸説あるが,天武天皇のときとする説が有力である。761年(天平宝字5)に戒壇院が設置され,東大寺戒壇院,筑前国観世音寺と並んで,三戒壇の一つとして坂東10ヵ国の僧侶の受戒に大きな役割を担った。754年(天平勝宝6)に大和国薬師寺僧行信が当寺に配流,770年(宝亀1)には道鏡が造薬師寺別当として左遷された。9世紀中ごろには七大寺に比すべき伽藍の形態をそなえ,大きな経済力を有していたが,以後徐々に衰退して廃寺となった。その後,足利尊氏が国分寺にならって諸国に建立した安国寺が当寺址に建てられ,現在に至っている。⇒下野薬師寺跡   宇佐美 正利

 

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