牛頭天王
ごずてんのう
京都梢園社(八坂神社)の祭神で,本来は梢園精舎の守護神とされるが,日本では行疫神として流布しており,各種の教説がある。
たとえば《備後国風土記》では,牛頭天王を武塔神とも呼び素戔嗚(すさのお)尊と同一視し,有名な蘇民将来(そみんしようらい)の説話を伝え,《伊呂波字類抄》では,天竺の北方九相国の王で,沙渇羅竜王の娘と結婚して八王子を生み,8万4654の眷属神をもつとする。また陰陽道の教典の一つである《刃辛(ほき)内伝》では天刑(てんけい)星,吉祥天の王舎城大王,商貴帝,牛頭天王を同一としている。
このほか薬宝賢明王とも呼び,本地を薬師如来とする説もあり,安居院(あぐい)の《神道集》では各種の教説を述べ,その根拠を各種偽経に求めている。
牛頭天王の形相は,《刃辛内伝》では頂頭に黄牛面を戴き両角を持つ忿怒相とされているが,京都妙法院蔵1350年(正平5‖観応1)の神像絵巻では,白牛にまたがり,火索の光背,3矢,宝珠,宝棒などを持ち三面十二臂の忿怒相で描かれている。⇒梢園信仰‖天王信仰
宮本 袈裟雄
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